今回はビタミンEについてのお話です。
期待して取り入れた、ビタミンE
ビタミンEは、健康や美容に良いとされる栄養素として、よく名前を聞きますよね。私も期待して取り入れた一人でした。
ビタミンEの効果として、よく挙げられるのがこのあたりです。強力な抗酸化作用で細胞の老化を防ぐこと。血管や肌の健康維持に役立つこと。血流を改善して、冷えや肩こりをやわらげること。そして抗炎症作用もあるとされること。
特に「抗酸化」「抗炎症」「肌の健康維持」というキーワードは、肌で悩む人間にとっては魅力的です。「これは取り入れる価値がありそうだ」と思って、サプリで飲み始めました。
ビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ばれることもあるくらいで、世間的な評判もいい栄養素です。だから私も、何の疑いもなく「良いもの」として続けていました。
1年半続けて気づいた、ある共通点
1年半ほど続けていました。それなりに長く飲んでいたと思います。
でも、その間ずっと、痒みに悩まされていました。そしてある時、痒みが激しくなるタイミングに、ある共通点があることに気づいたんです。
それは——体が温まった時、血流が良くなっている時でした。
お風呂上がり、布団に入って体が温まった時、運動して血の巡りが良くなった時。決まってそういう「血流が増えるタイミング」で、痒みがひどくなる。これは何かおかしいぞ、と思い始めました。
「血流を良くする」が、自分には逆効果?
ここで、はたと気づいたんです。
私が良かれと思って飲んでいたビタミンEは、まさに「血流を良くする」のが売りの栄養素。冷えや肩こりに良いというのも、血の巡りを促す作用があるからです。
ということは——血流が良くなると痒くなる私の体にとって、血流を促すビタミンEは、むしろ痒みを後押ししているのではないか?
実は、この「血流が増えると痒くなる」という体感は、的外れではないようです。痒みは、皮膚の血管が広がって血流が増えると強まりやすいと、一般的にも言われています。だから入浴後や体が温まった時に痒くなるのは、アトピーや乾癬の人に共通してよく起こること。私の場合は、そこにビタミンEが拍車をかけていた可能性がある、というわけです。
良いとされる抗酸化作用や抗炎症作用よりも、血流が良くなることのデメリットのほうが、私の体には大きく出てしまった。そう考えると、いろいろ腑に落ちました。
あまり言われていないけれど、自分の体を信じた
正直に言うと、「ビタミンEで痒くなる」と言及している人は、あまり見かけません。むしろ世間では肌に良いとされている栄養素ですから。
だから少し迷いもありました。「みんな良いと言っているのに、自分の判断は間違っているんじゃないか」と。
でも、1年半ずっと自分の体を観察してきて出した結論です。体が温まると痒くなる、その事実は何度も繰り返し起きていた。世間の評判より、自分の体が出しているサインを信じることにしました。そしてビタミンEのサプリをやめる決断をしたんです。
これが正解だったかどうかは、正直まだ完全には言い切れません。でも、「合わないかもしれない」と感じたものを、根拠を持って手放せたこと自体に意味があると思っています。撤退編は、こういう「自分の体と向き合った末の判断」の記録でもあります。
ビタミンEは、食事から無理なく
とはいえ、ビタミンE自体が悪者というわけではありません。体に必要な栄養素であることは確かです。
なので、サプリで集中的に摂るのはやめて、これからは食事の中で自然に取り入れていこうと思っています。ビタミンEは、魚介類、大豆、かぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれているそうです。普段の食事で意識すれば、過剰になることなく、ほどよく摂れます。
サプリでぐっと濃く摂るのと、食事でゆるやかに摂るのとでは、体への出方も違うのかもしれません。私にはこのくらいの距離感が、ちょうどいいようです。

