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今日は、あまり誰も書かない話をします。
落屑の掃除です。
乾癬やアトピーで皮膚が剥がれ落ちる症状がある人は、たぶん分かってもらえると思います。症状そのもののつらさとは別に、落ちたものを片づけ続けるという日々の作業があるということを。
私の場合、その相棒はコロコロでした。粘着テープを転がす、あの掃除道具です。
掃除機ではなく、コロコロを選んだ理由
効率だけを考えたら、掃除機のほうが楽なんだと思います。広い面積を一度に片づけられますし、力もいりません。
それでもコロコロになったのには、理由が2つあります。
ひとつは、思い立ったとき、目についたときにすぐ片づけたいからです。落屑は「掃除の時間」に合わせて落ちてはくれません。座っていた場所を立ったとき、ふと床が白いのが目に入ったとき。そういう瞬間に、その場でさっと処理したい。掃除機を出してきてコンセントを差して、という手順を踏んでいる間に、気持ちのほうが萎えてしまいます。
もうひとつは、音です。掃除機は時間帯を選びます。夜遅くや早朝に動かせば、家族にも近所にも迷惑になる。でも落屑が気になるのは、まさにそういう時間だったりするんです。
コロコロなら、音を気にせず、いつでも使えます。
置き場所は、寝室と仕事部屋
寝室に一つ、仕事部屋に一つ置いています。
この二部屋なのは単純で、自分が長くいる場所だからです。落屑は、自分がいた場所に落ちます。だから自分の居場所に道具を置いておく。取りに行かなくていい、というのが続けるうえで一番大事でした。
道具を取りに行く手間があると、人はやらなくなります。手を伸ばせば届くところに置いておく。それだけで、掃除のハードルはずいぶん下がります。
朝起きたときと、しばらくいた場所
習慣にしているのは2つです。
**朝起きたタイミング。**寝ている間がいちばん落ちます。だから起きたらまず、寝ていた周辺をコロコロします。
**自分がしばらくいた場所。**仕事で長く座っていた椅子の周り、リビングでくつろいでいたソファの周り。立ち上がるときに一度かけておく。
なぜここまでするかというと、家族に不快な思いをさせたくないからです。
これが正直なところだと思います。自分ひとりなら、もう少しゆるくてもいい。でも一緒に暮らしている人がいる以上、自分の皮膚が床に落ちているのを見せ続けるわけにはいきません。この症状のしんどさの一部は、体そのものの他に、こういうところにもあるような気がします。
コロコロに費やす時間も、ばかにならない
これは書いておきたいことです。
一回一回は数十秒の作業です。でも一日に何度も、毎日、何年も続くとなると、積み重なった時間はけっこうなものになります。
しかもこれは、症状を治すための時間ではありません。症状の後始末をしているだけの時間です。何かが前に進むわけでもない。そう思うと、たまに虚しくなることもありました。
人が来る前は、いつもより念入りに
もうひとつ、これも正直に書いておきます。
人が来ると分かっている日は、いつもより念入りにコロコロをかけます。
宅配の人が上がるわけでもないのに玄関まわりを気にしたり、来客の予定があれば前日から座る場所を重点的に片づけたり。普段より明らかに手をかけています。
理由は、自分でもよく分かっています。落屑を見られたくないからです。
床に白いものが落ちていたら、たぶん相手は何も言いません。気づかないかもしれない。それでも、もし気づかれて、それが何なのかを察せられたら——と考えると、先に片づけておきたくなる。
掃除しているのは床ですが、実際に守っているのは自分の気持ちのほうなんだと思います。この症状の負担は、痒みや痛みだけではありません。人にどう見られるかを常に考えてしまうことが、けっこうな部分を占めています。
そのあたりの話は、また別の機会に書こうと思います。
ゴミ箱の紙くずが、症状のバロメーターになった
そして最近、面白いことに気づきました。
体調のほうが落ち着いてきて、落屑が減ってきたな、と感じていた時期です。ふとゴミ箱を見たら、コロコロの剥がした紙くずの量が、明らかに減っていました。
ひどい頃は、ゴミ箱からあふれそうになることもありました。あの白い紙がぱんぱんに詰まっている光景は、正直あまり見たくないものでした。
それが今は、半分以下です。
これは嬉しい変化でした。しかもよく考えると、落屑の量を目に見える形で測れているということでもあります。肌の状態は自分では判定が難しくて、良くなった気がする、というあいまいな感覚になりがちです。でもゴミ箱の中身は嘘をつきません。
症状の記録をつけている方には、この方法はおすすめかもしれません。**何回剥がしたか、ゴミ箱がどのくらい埋まったか。**数えるのが面倒なら、感覚でも十分です。前より減っているか、増えているか。それだけでも立派な指標になります。
ハウスダスト対策としても
もうひとつ、実利があります。
剥がれ落ちた皮膚は、放っておけばハウスダストの一部になります。それが舞い上がって、また肌や呼吸に返ってくる。掃除は美観の問題だけではなく、環境を悪くしないための作業でもあります。
こまめに拾っておくことには、ちゃんと意味があると思っています。
まとめ
- 掃除機ではなくコロコロ。理由はすぐ使えることと音が出ないこと
- 置き場所は自分が長くいる部屋に一つずつ
- タイミングは朝起きたときとしばらくいた場所を離れるとき
- ゴミ箱の紙くずの量が、落屑のバロメーターになる
地味な話です。でも、この作業に時間を取られている人は、たぶん少なくないと思います。
そして、いつかゴミ箱の中身が減る日は来ます。私の場合は、それがだいぶ先になりましたが、来ました。
同じことをしている人がいたら、その日まで一緒にやっていきましょう。
