最近、自分の腕を見ていて気づいたことがあります。
引っかいても、赤くならない。
これが私にとって、どれだけ不思議なことか。同じ体質の方には、たぶん伝わると思います。
爪でスッと引っかくと、線が浮き出る
昔からそうでした。
腕の皮膚を爪でスッと引っかくと、その線に沿って赤くなります。ミミズ腫れのように、うっすら盛り上がることもありました。時間もかかります。すぐには元に戻りません。
実験的に自分で引っかいて確かめたこともあります。何度やっても、同じように赤くなりました。
最初のうちは、**これが当たり前だと思っていました。**人間の皮膚はそういうものだと。でもどこかのタイミングで、そういう体質があるのだと知りました。誰にでも起きることではないのだと。
病院で指摘されたことはありません。自分で気づいて、自分で納得していただけです。
それが、出なくなった
最近、ふと気づきました。
痒いところを掻いても、赤い線にならないんです。
痒みがなくなったわけではありません。今でも時々、痒くなります。でも掻いた後の皮膚が、以前とは明らかに違う。
うまく言えないのですが、掻くことに皮膚が負けていないという印象です。同じように掻いているのに、皮膚の損傷の仕方が違う。以前は掻けば掻いた分だけダメージが残っていたのが、今は掻いてもそれほど傷まない。
長年当たり前だったことが、なくなる。これは思っていたより不思議な体験でした。
痒みは、皮膚が覚えている
よく言われますよね。痒みは皮膚が覚えている、と。
これ、比喩ではなく、実際にそういう仕組みがあると言われています。
痒みが長く続くと、皮膚の中にある痒みを伝える神経が増えて、表面近くまで伸びてくるのだそうです。配線が増えるようなイメージでしょうか。そうなると、本来なら痒くないはずの刺激——服がこすれる、少し温まる——でも痒みとして感じるようになります。
つまり、痒みが痒みを呼ぶ体になっていく。
30年以上この症状と付き合ってきた私の皮膚は、相当に「覚えている」状態だったのだと思います。
赤みと痒みは、別々の仕組み
ここからは私なりの理解です。
引っかいて赤くなるのは、皮膚の中の細胞が刺激に過敏になって、すぐ炎症のスイッチが入ってしまう状態だと言われています。一方で痒みは、神経の話です。
つまり、赤くなるのと痒くなるのは、別の仕組みなんですね。
今の私は、赤くならないけれど、痒みは残っているという状態です。これを当てはめると、炎症のほうは先に落ち着いて、神経のほうがまだ残っている、ということになります。
30年かけて増えた神経の配線が、数か月で元に戻るとは思っていません。でも炎症の刺激が止まれば、時間をかけて戻っていくとも言われています。だとすれば、今はその途中なのかもしれません。
もうひとつ、大きな変化がありました。
以前は、夜寝てから1時間くらいで痒くなるタイミングがありました。布団の中で体が温まるせいだと思います。そこで目が覚めて、掻いて、また寝る。それを1〜2時間に1度繰り返していました。
それが、あまりなくなりました。今はまとめて4〜5時間は眠れます。
正直なところ、眠りが浅いのは**加齢のせいだと思っていました。**年齢を重ねると眠りが浅くなる、とよく言いますから。そういうものだと受け入れていたんです。
でも、違ったのかもしれません。原因の大きな部分は、痒みだった。
これは自分でも意外な発見でした。年齢のせいにしていたことが、実は症状のせいだった。同じように思い込んでいる方が、もしかしたらいるかもしれません。
何が効いたのかは、わかりません
念のため書いておくと、この変化が何によるものかは特定できていません。
同じ時期に、いくつものことを同時に始めてしまったからです。外用のビタミンD3、エクオール、食事の見直し。どれが効いたのか、あるいは全部が効いたのか、切り分けられません。
それに、乾癬は夏に軽くなる傾向があるとも言われます。季節の影響を受けている可能性もあります。
本当の答え合わせは、これからの冬だと思っています。
それでも、記録しておきたい
原因がわからなくても、今この状態にあるということは確かです。
そして面白いことに、この変化は**自分でいつでも確認できます。**腕を爪で引っかいてみればいいだけですから。もし冬に揺り戻しが来たら、きっとまた赤い線が出るでしょう。そのときは、それが教えてくれます。
長く付き合ってきた症状だからこそ、「当たり前だったことがなくなる」瞬間に気づけたのだと思います。
同じように皮膚を引っかいて赤くなる方へ。それが出なくなる日は、来るかもしれません。
