今回は爪切りについてお話しします。
「掻かないで」が、どれだけ難しいか
アトピーや乾癬でよく話題にのぼるのが「掻かないこと」。
これを言われるたびに、同じ立場の人はこう感じるんじゃないでしょうか。「それはわかってるんだけどさぁ、我慢ができたら苦労しないよ」と。少なくとも私はそう思います。
皮膚が健康な人の痒みと、アトピー体質の人の痒みって、きっと度合いそのものが違うんじゃないかと思っています。あの、奥のほうから突き上げてくるような痒みは、経験した人にしかわからない。しかも昔から掻き癖がついていると、そう簡単には直せないんですよね。
もちろん、だからといって掻くことを正当化したいわけではないです(笑)。掻かないに越したことはない。それは大前提です。
発想を変えてみた——「掻いても傷つきにくく」
ただ、掻くという動作を我慢するのが難しいのなら。
掻いてしまっても、せめて傷になりにくければいいんじゃないか。そう考えるようになりました。「掻かない努力」だけに頼るのではなく、「掻いてもダメージを最小限にする仕組み」を作る。そう発想を切り替えたんです。
そこで行き着いたのが、爪でした。傷をつくる直接の原因は爪です。だったら、その爪を徹底的に管理すればいい。
週1では足りない。だから週2回
皆さん、爪切りって週に何回していますか?
週に1回くらいの人が多いのではないでしょうか。私もずっとそうでした。でもふと思ったんです。「週1回では、伸びている時間が長すぎるのでは?」と。
爪は数日でわずかに伸びます。週1回だと、次に切るまでの後半は、知らないうちに伸びた爪で肌を掻いていることになる。それから私は、週に2回切ることにしました。常に短い状態をキープしておけば、無意識に掻いてしまっても肌へのダメージがぐっと減ります。
頻度を上げるだけ。お金もかからない。それでいて効果は地味に大きい工夫です。
意外と見落とされがちな「ヤスリがけ」
そしてもうひとつ、爪切りと同じくらい大事だと思っているのがヤスリがけです。
爪は切っただけだと、断面に角が残ります。この角が、掻いたときに肌を引っかくんです。だから切ったあとに必ずヤスリで整える。これをやるかやらないかで、肌に傷がつくかどうかが大きく変わってきます。
私はだいぶ昔に買ったヘンケルスの爪切りを使っています。これに付いているヤスリが、さすがヘンケルスだなと感じる品質で。切った爪の断面を、とても滑らかに仕上げてくれます。しかも何年経ってもヘタれない。長く使えるものは、結局いちばん経済的ですね。
爪切りを選ぶときは、ヤスリにも注目を
ヘンケルスに限らず、職人の手が入った爪切りには、ヤスリ部分にこだわった商品があるはずです。
爪切り選びというと、つい切れ味ばかりに目がいきがちです。でも私たちのように肌が敏感な人間にとっては、切ったあとに断面を滑らかにできるかどうかが、同じくらい——いえ、それ以上に大事だったりします。
これから爪切りを選ぶときは、ぜひヤスリの質にも注目してみてください。たかが爪切り、されど爪切り。小さな道具ひとつが、肌を守る心強い味方になってくれますよ。

