アトピー肌の服はガーゼが正解?綿素材にたどり着くまで【導入編①】

導入編

導入編の第一回は、肌に触れる「素材」についてお話しします。


素材を意識し始めたのは、ここ数年

アトピー歴は30年以上になりますが、洋服の素材を本気で考え直す必要が出てきたのは、ここ3〜4年のことです。

それまでは肌が弱いとはいえ、ウールを直接着ない限りは、素材で大きく困ることはありませんでした。ウールだけは昔からチクチクして無理でしたが、それ以外は割と平気だったんです。

むしろポリエステルは好きな素材でした。洗濯してもシワにならず、乾くのも早い。便利で重宝していました。


化繊が、着られなくなっていった

ところが、です。徐々にナイロンやポリエステルを身につけられなくなってきました。

痒いというより、肌との摩擦が気になる。化繊を着ると肌が熱を持ってしまう——そんな感覚でした。

振り返ると、この時期は乾癬が始まった時期とだいたい重なります。素材がダメになっていくのと並行するように、乾癬になっていった。今思えば、体が何かのサインを出していたのかもしれません。


綿100%、そしてガーゼへ

昔から「敏感肌の人は綿100%」とは耳にしていました。でもとうとう自分も、綿でないと体が受け付けなくなってしまいました。

綿にもいろいろな織り方や肌触りがありますが、私が一番安心できるのはガーゼ素材です。

ガーゼと言うと、子供を育てていた頃を思い出します。あの頃は赤ちゃんの肌のために使っていたガーゼ。今度は自分のために使うことになるとは思いませんでした。自分の肌が弱くなって、ガーゼって本当に肌に優しいんだなと実感しています。

大事なのは「綿100%かどうか」という基準そのものより、肌に負担がかからないか、自分が着ていて心地よいか。最終的にはそこに行き着くようです。


擦れと圧迫が、こんなに症状を悪化させるとは

乾癬歴はここ2〜3年ですが、アトピーや痒疹の時期より、さらに肌が弱くなったと感じています。

洋服との擦れ、皮膚の圧迫が、もろに症状を悪化させるんです。バッグの持ち手を肘の内側にかけていると、そこが悪化する。洋服と肌が擦れると、そこがまた悪化する。自分の肌が弱いことは知っていましたが、「ここまで弱くなる?」と正直驚いています。

実はこれ、気のせいではなく、ちゃんと名前のついた現象でした。機械的な刺激(物理的・温熱・化学的など)によって皮疹が現れることを「ケブネル現象」と呼びます。1876年、ハインリッヒ・ケブネルが、馬に噛まれた乾癬患者の傷が治っていく過程で乾癬の病変が現れたことを報告したのが始まりとされています。

そして決して特殊なことではありません。掻く、こする、圧迫するなどの刺激が加わると、サイトカインなどの炎症物質がさらに増えて皮疹が悪化します。乾癬の勢いが強いときは、正常な部分を掻いても、そこに乾癬の皮疹が現れることがあります。

つまり、私が感じていた「擦れると悪化する」は、乾癬という病気の性質そのものだったわけです。乾癬は衣服で擦れたり皮膚を掻いたりすると皮疹が悪化・誘発されるため、なるべく綿のやわらかな素材の服を選ぶことがすすめられています。肘の内側にバッグの持ち手、まさにそこが悪化していたのも納得でした。

だからこそ、肌への摩擦や圧迫を減らすことは、ただの「快適さ」の問題ではなく、症状をコントロールするうえで理にかなった対策なんですね。


今、ガーゼを着るとホッとする

そんな今、綿素材、特にガーゼを身につけると、心からホッとできます。

肌が安心している感覚、とでも言うのでしょうか。素材ひとつで、こんなに体がラクになるとは思いませんでした。同じように衣類で肌がつらい方は、一度ガーゼ素材を試してみてほしいです。

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