唯一のおやつが、実は高GIだった
甘いものを手放してから、私にとってのおやつは、冷やし芋とおせんべいの2つになりました。数少ない、許された楽しみです。
ところが先日、そのおせんべいのGI値がとても高いと知って、正直ショックを受けました。GI値というのは、食べたあとに血糖値がどれくらい上がりやすいかを示す数字のことです。血糖値の急な上昇は、以前「甘いもの」の記事で書いたとおり、肌にとっても避けたいもの。それが高いとなると、「せっかくの、たった一つのおやつまで、諦めなきゃいけないの?」と、目の前が暗くなりました。
でも、落ち込む前に、いつものように調べてみることにしました。すると、そこまで悲観する話ではないと分かってきたのです。
GI値は「食べ方」で変わる
まず知っておきたいのは、GI値というのは「その食品だけを、空腹のときに食べたとき」の数字だということです。つまり、いつも同じように血糖値を上げるわけではなく、食べ方次第で、その影響はかなり変わるのです。
おせんべいのGI値が高いのは事実です。原料のうるち米を焼いて水分が抜けているので、消化・吸収が速く、血糖値が上がりやすい。ここは間違いありません。でも、それは「空腹時に、単独で、たくさん食べたら」の話。実際の食べ方を工夫すれば、同じおせんべいでも、体への負担はずいぶん違ってきます。
「食後に食べる」は、正解だった
ここで、うれしい発見がありました。私は前から、おせんべいも冷やし芋も、食事のあとに食べていました。小腹がすいたときに、たまにつまむこともありますが、基本は食後のお楽しみです。
実は、この「食後に食べる」というやり方が、血糖値の観点からは理にかなっていたのです。
食事でおなかが満たされた状態、つまり先に他のもの(ごはんやおかず、食物繊維)を食べたあとだと、そのあとに糖質をとっても、血糖値の上がり方がゆるやかになると言われています。空腹のときにいきなりおせんべいを食べるのと、食後のデザートとして食べるのとでは、同じおせんべいでも体の反応が違う。知らずにやっていたことが、正解だったわけです。
さらに面白い話があります。1日の最初の食事の内容が、次の食事のあとの血糖値にまで影響する、という考え方があるそうです。たとえば、朝に食物繊維をしっかりとっておくと、昼食後の血糖値まで上がりにくくなる、と言われています。私は朝から玄米や味噌汁、発酵食品を食べているので、この点でも、知らないうちに下地ができていたのかもしれません。
GI値だけで、決めつけない
もう一つ、大切だと思ったことがあります。それは、GI値の数字だけで、食べ物の良し悪しを決めつけないということです。
GI値は、あくまで一つの目安にすぎません。たとえおせんべいのGI値が高くても、おせんべいには別の良さがあります。私が食べているのは、油で揚げていない焼きせんべいです(揚げせんべいは避けています)。原料がシンプルで、余計な添加物や油が少ないものを選べる。GI値は低くても油や添加物たっぷりのお菓子より、シンプルな焼きせんべいのほうが、私にとってはずっと安心できます。
一つの数字だけを絶対視すると、かえって選択を誤ってしまう。大事なのは、その食べ物の全体像を見て、自分の暮らしの中でどう付き合うかを決めることだと思います。
選択肢は、多いほうがいい
そして、これがいちばん言いたいことです。おやつの選択肢は、一つでも多いほうが、無理なく続けられます。
以前、甘いものを手放したとき、私はこう書きました。「何を諦めるかより、何なら続けられるか」。もし、おやつを冷やし芋だけに絞ってしまったら、きっと飽きるし、窮屈になる。我慢のストレスを抱えて完璧を目指すより、多少ゆるくても、長く続けられるほうが、結局は体にも心にもいいはずです。
だから私は、おせんべいをやめないことにしました。食後に、量を決めて、お茶と一緒に。冷やし芋と、おせんべい。その日の気分で選べるおやつが2つある——それだけで、ずいぶん心に余裕が生まれます。
数字に、振り回されない
今回あらためて思ったのは、健康情報の数字は、知っておくと役に立つけれど、振り回されると苦しくなる、ということです。
GI値が高いと知って、最初は「もう食べられない」と思いました。でも、少し立ち止まって調べてみたら、食べ方を工夫すればいいだけの話でした。数字に脅かされて楽しみを手放すのではなく、数字と上手に付き合って、楽しみを残す。そのほうが、私にはずっと続けやすいのです。
今日も食後に、コーヒーと一枚のおせんべい。この小さな時間を、これからも大切にしていこうと思います。

