ごく最近知って、ショックだった話
今回は鎮痛薬のお話です。
これはごく最近知ったのですが、乾癬にはイブプロフェンなどの鎮痛薬があまり良くないらしいのです。これを知ったときは、正直かなりショックでした。というのも、私は長年この手の鎮痛薬にお世話になってきたからです。
なぜ良くないのか。調べてみると、ちゃんと理由がありました。せっかくなので、その仕組みから書いてみます。
なぜイブプロフェンが乾癬に良くないのか
少し専門的な話になりますが、できるだけかみくだいて説明します。
私たちの体の中には「アラキドン酸」という物質があります。これは炎症や痛みに関わる大もとのような存在で、体内で二つの道に分かれて変化していきます。一つは「シクロオキシゲナーゼ(COX)」という酵素を通る道で、ここを進むと痛みや炎症を起こす物質(プロスタグランジン)ができます。イブプロフェンをはじめとする鎮痛薬は、まさにこのCOXの道をふさぐことで痛みを抑えてくれます。だから頭痛にも生理痛にもよく効くわけです。
問題はここからです。COXの道がふさがれると、行き場をなくしたアラキドン酸が、もう一方の道に流れ込みやすくなります。その先で作られるのが「ロイコトリエン」という別の炎症物質です。そして、このロイコトリエンが乾癬の炎症を悪化させる引き金になるのではないか、と言われています。つまり、痛みを抑えるために片方の道をふさいだ結果、乾癬にとっては都合の悪い物質がたまりやすくなってしまう、という理屈です。
ただし、ここは冷静に受け止めておきたいところです。この作用ではっきり乾癬が悪化すると決まったわけではなく、研究の結果もまだ分かれているのが実際のところです。健康な人が鎮痛薬を飲んで乾癬になる、という話ではありません。あくまで、もともと乾癬を持っている人の一部で、症状が悪化することがある、というレベルの話とされています。それでも、当事者としては知っておいて損はない情報だと思いました。
40年、お世話になってきた
私はもともと頭痛持ちで、生理痛も強いほうでした。痛いときにイブプロフェン系がよく効くので、かれこれ40年くらいお世話になってきたことになります。
グルテンフリーを始める前は、2〜3日に一度は頭痛があって、そのたびに飲んでいました。生理痛でも毎月3〜4回は飲んでいたので、正直「ちょっと飲みすぎだな」という自覚はありました。それでも、痛いものは痛いので、なかなかやめられなかったのです。
その長年の習慣が、実は乾癬にとってはマイナスだったかもしれない。そう思うと、気づくのが遅かったなと少し落ち込みました。
飲む回数は自然と減っていた
ただ、不幸中の幸いというか、ここ最近は飲む回数がぐっと減っていました。
以前あれほど頻繁だった頭痛が、今は気圧のせいで起こる程度になり、飲むのも月に1〜2度くらいで済んでいます。これは、グルテンフリーを続けてきた効果です。以前のグルテンフリーの回でも書きましたが、あれを始めてから、悩まされていた慢性的な頭痛がはっきりと減りました。結果として、体が鎮痛薬を必要とする場面そのものが少なくなっていたわけです。飲みすぎていた頃にこの情報を知っていたら、と思う一方で、今のタイミングで知れてよかったとも思います。
アセトアミノフェンに買い替えた
この話を知ってから、鎮痛薬をアセトアミノフェン系のものに買い直しました。
アセトアミノフェンは、イブプロフェンとは効き方の仕組みが少し違います。先ほどのロイコトリエンをためやすい作用が比較的弱いとされていて、乾癬を持つ人にとっては、まだ無難な選択肢と考えられています。効き目はイブプロフェン系ほど強くないと感じることもありますが、私の月1〜2回程度の頭痛なら、これで十分やっていけそうです。
もちろん、これは「イブプロフェンは絶対ダメ」という話ではありません。持病があって痛み止めが欠かせない方もいますし、そういう場合は自己判断で急にやめるのではなく、かかりつけのお医者さんに相談するのが一番だと思います。私の場合は、たまに飲む頭痛薬を選び直すだけの話だったので、気軽に切り替えられました。
お薬も、ほどほどに
今回の一件で、あらためて思ったことがあります。よく効くからと当たり前に使っていたものが、実は体のどこかに負担をかけていたかもしれない、ということです。
痛いときに薬に頼るのは悪いことではありません。でも、なんとなくの習慣で飲み続けるのと、必要なときだけ選んで飲むのとでは、長い目で見て違ってくる気がします。お薬もほどほどに。40年かけてようやくたどり着いた、当たり前のようで難しい結論です。

