肌に睡眠が大切、とよく言うけれど
肌のために睡眠が大切だ、というのは、よく耳にする話です。でも正直なところ、私自身の睡眠の質が良いかと聞かれたら、とても「良い」とは言えません。
眠りが浅く、1〜2時間ごとに目が覚めることもざらにあります。朝までぐっすり、という感覚は、長いあいだ味わっていない気がします。肌のためにいちばん大切だと分かっているものが、いちばんうまくいっていない。これは、私にとって長年の悩みでした。
なぜ、睡眠が肌に大切なのか
そもそも、なぜ睡眠が肌にとって大切なのでしょうか。調べてみると、眠っているあいだの体では、肌にとって大事なことがいくつも起きていました。
まず、眠りの深い時間帯には「成長ホルモン」が多く分泌されます。これは、日中に受けたダメージを修復し、細胞を新しく作り替える働きを担うホルモンです。いわば、睡眠は肌の「修理の時間」なのです。この時間がしっかり取れないと、肌の修復が追いつかなくなります。
もう一つ大切なのが「コルチゾール」というホルモンです。これはストレスに関わるホルモンで、本来は夜になると下がっていくものです。ところが、睡眠が足りなかったり乱れたりすると、下がるべき夜にコルチゾールが高いまま残ってしまう。すると、炎症が起きやすくなると言われています。乾癬もアトピーも、炎症が大きく関わる肌の状態なので、これは見過ごせません。
そしてもう一つ。睡眠が不足すると、炎症を引き起こす物質が増えやすくなることも指摘されています。つまり、眠れないこと自体が、肌の炎症を後押ししてしまう可能性がある、ということです。
眠れないと、肌が荒れる。荒れると、眠れない
ここで、当事者としていちばん「なるほど」と思ったことがあります。それは、睡眠と肌の関係が、一方通行ではなく、お互いに影響し合っているということです。
睡眠が足りないと、肌の炎症が悪化しやすくなる。ところが逆に、肌の炎症やかゆみがあると、今度はそれが眠りを妨げる。かゆくて目が覚める、気になって寝つけない——そうして眠りが浅くなると、また肌が荒れる。実際、乾癬のある人は、そうでない人に比べて不眠に悩む割合が高いという報告もあります。
眠れないから荒れる、荒れるから眠れない。この悪循環に、私も長いあいだ、知らず知らず巻き込まれていたのかもしれません。そう気づいたとき、少し腑に落ちるものがありました。
テアニンとGABAに、助けてもらっている
そんな私が今、睡眠のために取り入れているのが、テアニンとGABAです。
どちらも、気持ちを落ち着けたり、リラックスを助けたりするとされる成分です。これを飲むようになってから、だいたい7時間くらいは眠れるようになってきました。とはいえ、途中で何度か目が覚めるのは、今も変わりません。完全に解決したわけではないけれど、「まったく眠れない」よりは、ずっとましになりました。私にとっては、心強いお守りのような存在です。
何十年も、睡眠を削ってきた
振り返ると、私の睡眠は、長いあいだ無理の連続でした。
会社員だった頃は、残業の多い業界にいたので、6時間眠れたら最高、という生活を、何十年も続けてきました。子どもが小さかった時期には、3時間睡眠のような無理をしていたこともあります。今思えば、体にも肌にも、ずいぶん負担をかけてきたのだと思います。
誤解のないように書いておくと、私はもともと眠れない体質、いわゆるショートスリーパーではありません。若い頃は、それこそ何時間でも眠れるほうでした。眠れないのではなく、眠らせてもらえない生活を、長く続けてきた——それが、今の浅い眠りにつながっているのかもしれない、と感じています。
今は在宅で仕事をしているので、会社員の頃ほどの寝不足ではなくなりました。生活の形が変わって、ようやく睡眠と向き合える余裕が出てきた、というのが正直なところです。
眠れない自分を、責めないことにした
睡眠は、食事やスキンケアと違って、「よし、やるぞ」と思ってすぐ改善できるものではありません。だからこそ、難しい。
でも、一つ決めたことがあります。それは、眠れない自分を責めないことです。「肌のために眠らなきゃ」と気負うほど、かえって眠れなくなる。だから今は、テアニンとGABAに助けてもらいながら、眠れたらありがたい、くらいの気持ちでいるようにしています。完璧な睡眠を目指すのではなく、少しでも眠りやすい状態を整えていく。それが、長年の睡眠不足とつきあってきた私なりの、落としどころです。
眠れない夜もあるけれど、焦らず、気長に。肌との付き合いと同じで、睡眠との付き合いも、きっと一朝一夕にはいかないのだと思っています。

