前回は肌に触れる「素材」の話をしました。今回は「ゆとりのある服装」についてお話しします。
服のデザインまで見直すことになった
前回も書きましたが、着るものを本気で考え直す必要が出てきたのは、ここ3〜4年のことです。
乾癬の症状が出た頃から、それまで着ていた服が着られなくなっていきました。そしてそれは素材だけでなく、服の「デザイン」についても言えることでした。
乾癬という病気は、洋服との摩擦によっても悪化しがちです。前回お話ししたケブネル現象——刺激を受けた場所に新たな病変が出る、あの性質ですね。だからこそ、肌への摩擦や締め付けを減らす服選びが、症状をコントロールするうえで大事になってきます。
実はこれは私だけの工夫ではなく、医療機関でもすすめられている考え方でした。アトピー性皮膚炎でも、汗や衣服との摩擦など日常生活で受ける刺激が悪化因子になることがあり、チクチク・ザラザラ・ゴワゴワした素材は避け、肌触りのよい素材の衣類を選ぶことがすすめられています。私が体で感じていたことは、ちゃんと理にかなっていたんですね。
締め付けるものを、ひとつずつ手放した
まず手放したのが、締め付けるアイテムでした。
ガードル、着圧ソックス、ブラ、ウエストの締め付け。これらが軒並みダメになってしまったんです。
ガードルと着圧ソックスはやめました。ブラはカップ付きタンクトップに替えました。ウエストの締め付けは、ワンピースを着ることでクリアできました。(男性の場合なら、ウエストを緩めにする、という工夫になるでしょうか。)
この「締め付けを避ける」というのも、実は理にかなっているようです。ブラジャーのワイヤーや肩紐、ホック、タグ、レースなどの圧迫や摩擦が痒みの原因になり、ウエストや裾のゴム、折り返し部の厚みや縫い目が肌を刺激してかゆみの原因になるとされています。まさに私が体で感じていた通りでした。
サイズとデザインの工夫
次に意識したのが、サイズとデザインです。
いつものサイズより、ワンサイズ大きいものを買うようにしています。デザインも、体に張り付かないゆとりのあるものを選ぶ。それだけで肌へのあたりがずいぶん変わります。
そして地味に効いてくるのが、縫い目とタグです。
最近は、縫い目を外側にしてくれたり、タグを付けないでくれたりした商品がだいぶ増えましたよね。これは本当にありがたい。縫い目が粗いと肌に当たる部分がかゆみや赤みを引き起こす原因になるため、シームレスやフラットシームといった縫い目が出ない縫製の服を選ぶと刺激を軽減できるとされています。作り手の側も、肌が敏感な人のことを考えてくれるようになってきたんだなと感じます。
それでもどうしても縫い目がダメな時は、私は服を裏返して着ています。見た目より快適さ優先です(笑)
本心は「何も着たくない」けれど
こうした工夫で、洋服によるストレスはだいぶ減らせたと思います。
正直に言えば、本心は何も身につけたくないんです(笑)。でもそれはそれで、汗を吸ってくれるものがないと、今度は汗で悪化しそうな気もします。だから「いかに負担の少ないものを身につけるか」を考える方が現実的なんですよね。
肌が敏感になると、毎日の服選びひとつが症状を左右します。同じように衣類で悩んでいる方は、締め付けを減らす、ワンサイズ上げる、縫い目とタグを避ける——このあたりから試してみると、ラクになる場面が増えるかもしれません。

